アートセレクション

ARTIST

アーティスト紹介

椿 昇 Noboru Tsubaki

インスタレーション
展示会場

市役所3F

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PROFILE

京都市立芸術大学美術専攻科修了。

1989年
アゲインストネーチャーに「Fresh gasoline」を出品、展覧会のタイトルを生み、その後の日本のコンテンポラリーアートの方向性に多大な影響をもたらした。
1993年
ベネチア・ビエンナーレに出品。
2001年
横浜トリエンナーレで、巨大なバッタのバルーン《インセクト・ワールド−飛蝗(バッタ)》を発表。
2003年
水戸芸術館にて個展。
2009年
京都国立近代美術館にて個展。
2012年
霧島アートの森(鹿児島)にて個展。

一貫してユーモアあふれる巨大な玩具を主にバルーンを用い、現代社会の抱える危機的な状況への警告を内包させている。 また、地域再生のアートプロジェクトのディレクターも努め、瀬戸内国際芸術祭では、2013年「醤+坂手プロジェクト」、2016年「小豆島未来プロジェクト」のディレクターとして大きな経済的成功をもたらした。
長年にわたってアート教育にも携わり、京都造形芸術大学美術工芸学科の卒展をアートフェア化、内需マーケット育成のためにアルトテックを創設。アートを持続可能社会実現のイノベーションツールと位置づけている。

ART WORKS

「MAMMALIAN」2012年

H 9000mm×W 7000mm×D 7000mm
インフレータブルバルーン

「FRAGMENTA」2013年

H 20000mm×W 1500mm×D 1300mm
インフレータブルバルーン

INTERVIEW

掛川のまちの印象はいかがですか?
僕もいろんな地域でお仕事させてもらうけど、その地域に対する尊敬の念がないと、モチベーションが上がりません。その尊敬の念はどこからくるとかというと、やっぱり歴史や文化です。掛川は今回初めて来ましたが、パブリックというか、住民の自治とか公共施設とかをずっと考えてきた街だなという印象を受けました。お茶を文化としてとらえているし、掛川城や二宮尊徳の仕事もある。次の日本を考えるときのいい拠点になるのかなって思いましたね。
展示会場となる掛川市役所ついてどう思われますか?
ここは十分アートセンター、ミュージアムのスペックを持っていますよね。これだけスケルトンで太陽光が入ってくるから、ハイエンドなアートとかを見せるような空間にもできるし、コンサートやプロジェクションマッピングなんかもできたら面白いかなと。ここでもっといろいろイベントをやって、ひとつの学びの場のようにしていくといいんじゃないでしょうか。僕の作品とのマッチングもすごくいいと思います。
今回の作品の構想を教えてください。
この空間を生かして、多肉植物のような不思議な形をした、巨大なバルーンをたくさん浮かべようと思ってるんですよ。あと、回廊部分がすごく感じがいいのでね、柱ごとに小さなオブジェをつくって、そこからアロマの香りがスーッと漂ってくるような仕掛けをしたいなと。「ハピネス」というのをキーワードに、「ここにいると本当に気持ちいいね」と言ってもらえるような、シアワセになれる空間をつくりたいですね。
多肉植物の形をしたバルーンというのは、どういったところから着想を得ているのでしょうか。
これはね、全部「種」なんですよ。要は自然の形ですね。自然の生み出す造形や色彩っていうのは、非常に想定外のものがあったりして、すごく多様性があります。たとえば、モミジの種なんかもヘリコプターの形みたいですよね。そういうDNAが生み出した不思議な形にインスパイアされて作品をつくっています。自然の奇妙な形や面白い形を空間に浮かべて、ここに来れば進化のプロセスが見える、「フューチャーボタニカルワールド」みたいなのができればいいなと思っていますけどね。
作品を通じて、かけがわ茶エンナーレの来場者に何を感じてほしいですか?
子どもたちがワクワクするような変な形が浮いているので、ぜひ親子連れで来てもらいたいですね。作品については、何でもこじつけようと思えばこじつけられるんだけど、あまりこちらから「こうだよ」とイメージを押し付けるのではなく、どうこじつけるかは見る人に任せてあげたほうがいい。もしかしたら“これは未来のお茶の種だ”なんて思う子どももいるかもしれないですから。それから、僕の作品を見て「この場所でこんなに面白いことができるんだ」と、このシティホールの持つ可能性に気付くきっかけになればいいですね。
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