アートセレクション

ARTIST

アーティスト紹介

笛田 亜希 Aki Fueda

絵画・インスタレーション
展示会場

大日本報徳社 大講堂2階

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PROFILE

美術家

1974年
東京都生まれ
1999年
東京芸術大学美術学部絵画科油画卒業
2001年
東京芸術大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻油画修了

生まれ育った東京武蔵野に愛着をもち、その土地に関連した数多くの作品を制作する。
取材を元に作品を作ることが多い。
作品は絵画(油彩、水墨、水彩)、立体等、様々な手法で、それらを用いたインスタレーションも行う。

ART WORKS

「はな子-運動場 」2014

1620×2600mm
キャンバス、油絵具

「巣から落ちた雛-ハシブトカラス」2009

530×455mm
和紙、墨、ラピスラズリ

INTERVIEW

掛川のまちの印象はいかがですか?
いいですね。新幹線の改札を出た途端お茶の匂いがして。先日「けっトラ市(※掛川の生産者が野菜や加工品などを対面販売するイベント)」に行ってきて、コンニャクとかハッサクとか味噌とかいっぱい試食して、美味しかったんで大量に買い込んじゃいました(笑)。アート関係で来たのは、数年前に掛川城で開かれた「現代アート茶会」というイベントに呼ばれたのと、今回の下見で数回。それ以前にも個人的に興味があって、掛川花鳥園に2回ほど来ています。
かけがわ茶エンナーレの依頼を受けたときにどう思われましたか?
あ、おもしろそうだなって。アートイベントでお茶を振る舞うっていうのは、とても面白いと思いました。なんかこう、みんながよろこぶ、みたいな。私も今回、みんながよろこぶことをやりたいなって思っているので。展示場所(大日本報徳社大講堂)も、歴史があって、ここにアートを置くのは、おもしろい試みかなと。
これまでに動物をモチーフにした作品をたくさんつくられてきたようですが、今回も動物をつくられるのですか?
そうですね。「移動動物園」みたいな感じにできたらいいかなと思って。私は東京の武蔵野市の生まれで、地元の井之頭文化園にいた長寿で有名な「象のはな子」がずっと身近な存在だったんです。あることがきっかけで、毎年、はな子の作品をつくることになって、去年も富山県で実物の1/2サイズのはな子の像を粘土でつくりました。大きいものをつくっているので、やっている最中にけっこう近所の人とか子どもたちが見に来て、よろこんでたんですよ。
掛川に象のはな子をつくろうという発想は、なにかきっかけがあって生まれたのでしょうか?
最初は花鳥園の鳥とか、なにか掛川にあるものをモチーフにしようかとも考えていろいろ探したんですけど、掛川って、象がいないじゃないですか。もともとはな子っていうのは、戦後で一番初めに日本に来た大型動物ってこともあって、戦争で疲弊した人たちを楽しませるために移動動物園的に全国をトラックで周った歴史があるんです。それと重ね合わせるわけじゃないですけど、この地にないものをやれたら面白いかなと思って。仕上げの細かい部分は私がやりますけど、土台の部分だけだったらベタベタ粘土をつけるだけなので、子どもたちと一緒になってつくれると思います。会期中にみんなでつくって、会期が終わるころに完成できれば、楽しいかなと。こういう大きいものをつくるのも大量の粘土を見るのも、ふだんはなかなかできない体験だと思うので。
それは非常におもしろそうなアイデアですね。作品を見る人たちに何を感じてほしいですか?
特に狙いっていうのはないんですよ。単純に楽しんでもらえたらいいし。「どうやってつくったんだろう?」とかね。ただ、せっかくスペースがあるので、はな子だけじゃなくて、今までつくったいろんな動物の作品を展示しようと思っています。ちっちゃいスズメだったり、宮沢賢治の「よだかの星」をモチーフにした水墨画だったり、樹脂でできているカイツブリだとか、ツシマヤマネコに狙われたネズミが逃げている作品だとか。パンダもありますし、キツネやタヌキもいますね。もう手元にないものもあるので、どれくらい借りてこられるかわからないですけど。空間全体をつかってインスタレーション的な感じにして、ぐるっと巡回して楽しめるような動物園にしたいですね。
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